先生から執筆についてのお話をいただいた時、正直、驚きと、「私の学習法がはたしていいものなのだろうか」と思いましたが、思い切って書いてみることにしました。と言いましても、特別、普通と変わっているとも思われませんので、私の思っていることももまじえて書いてみたいと思います。
私は、学生時代から、何回か、英会話スクールに行きました。しかし、どのスクールでも、数週間たつと、「このスクールでテキストを読み、先生とおしゃべりしているだけでは、何年たってもマスターできる気がしない」という、何かしっくりしない気持ちが生じてしまい、どのスクールにおいても長続きしませんでした。
そんなある日、“英会話道場イングリッシュヒルズ”のホームページに出会い、どうして今までマスターできなかったかがわかりそうな気がして、早速、面談をお願いいたしました。
生井先生は、☆「『きれいな発音を教えてください』というような上辺だけの勉強では、決してマスターできない」、☆「英会話は、暗記ではなく、『印象』の積み重ねで覚えていくもの」と、わかりやすく教えてくださいました。
私自身、長い間、英語は、コミュニケーションをはかるものですが、「ペラペラしゃべれて、きれいな発音でないと、より良いコミュニケーションをはかれない」と思っていました。そもそもの間違いは、実はそこにあり、結局、一般に、会話学校に行く目的は、「スムーズに話せて、発音を良くするため」となっている。
「英会話は”それ自体”を学ぶためにやるのではなく、英会話は、コミュニケーションのツールであり、それをマスターする方法は、発音や単語の暗記ではない」ということに自分も学校も気づかず、最初はコミュニケーションをはかりたいために入校したはずなのに、実際の学習法はかけ離れたものになっていたのです。
実際、単語、フレーズ、センテンスすべて机上の暗記では、100%無駄でした。その理由は、単語について、一生懸命に発音練習しても、実際のシーンを体で覚えられないからです。
「音」は、心から湧き出るもの。そして、「音」は生きているものだからです。音楽においても、「感情移入なしで、ただ機械的に音符通りに音を出しても、無表情で生きた音楽にならない」という有様と同じことだと思います。
先生のご厚意で録音させていただくボイスレコーダーは、私にとっては、学習の教材というよりは、むしろ、「楽しみのひとつ」です。先生とのお話を思い起こし、笑いながらノートに書いているときもあります。
具体的な学習面から言いますと、発音はreadingが基本ですが、ボイスレコーダーで生井先生のreadingを聴き、シーンのイメージをします。その後、そのシーンのイメージをしながらreadingします。3,4回やっていると本を見ないでspeakingできるようになりイメージしやすくなるので、シーンをイメージしながらspeakingしてみる。たとえば、Aは生井先生、Bは私というように。ありきたりですが、こういうことを大切にくりかえしています。
ボイスレコーダーを通して聴く生井先生の「音」は、「心」から「心」に響いてきます。先生の発声は、日本語と英語とでは違ってきこえる。私にとって、ボイスレコーダーは、コミュニケーション、哲学等いろいろなエッセンスの宝庫です。先生の熱いトークに対して、「私自身、それに対する自分の思いを伝えたい」という気持ちでいっぱいになり、この気持ちが、また学習しようと強く思う気持ちにつながり、曳いては上達につながるものと信じて、これからも学習を続けたいと思います。