学習者の皆さん、毎日の24時間において、慌てずに、落ち着いて、ゆっくりと丁寧に日常生活を送ってみましょう。日々、どのような行為・活動を行う上でも、決して慌てることなく、心を落ち着けて、一つひとつ心を込めて丁寧に行うことで、毎日の24時間を「エレガントな時空間」とすることができます。
例えば、講師が学習者に課す英会話テキストの音読の練習。教室では、どのようなコースの学習者であっても、宿題として、「毎日10回、指定した会話文について、音読の練習」を課しています。
テキストの音読を行うとき、より効果的、且つ、質の高い練習方法は、「慌てることなく、心を落ち着けて、会話表現の一語一語について、ゆっくりと丁寧に発する」ということに尽きます。
学習者の皆さん、「短期間で、英会話テキストを暗記・習得しよう」と考えないでください。英会話テキストを丸暗記して、エレガント英語を短期間で素早くマスターすることは不可能です。そして、言うまでもなく、会話表現を丸暗記することにも全く意味がありません(「暗記することには意味がない」ということについての具体的理由がわからない学習者は、必ず、講師に尋ねてください)。
「一事が万事において、テキストの会話表現の一語一語を、ゆっくりと丁寧に音読する」、・・・この音読方法を習慣化するだけで、エレガント英語習得のための一つの基盤を構築することができます。
普通の人は、短期間で、要領よく、たくさんの英語を丸暗記しようとします。「100人中、実に『”99人”以上』の人」がこのようなメンタリティーの中で学習します。本稿において、わたくし自身、教授のプロの立場から講じますが、英会話の学習の道は、短期間で簡単にマスターしようとすればするほど、自分の望みとは「真逆の方向」に向かいます。英会話は、短期間で習得しようとすればするほどに、習得することは不可能になります。
英会話を習得するには、「決して急ぐことなく、決して慌てることなく、英語の一語一語を”愛して愛して愛し抜き”、英語の一語一語について、心を込めてゆっくりと丁寧に扱う」という厳格なる学習経験を積み重ねるということに尽きます。
銀座書斎における学習者の場合、ボイスレコーダーで録音した講師の英語を聴いて聴いて聴き込み、「講師が発した『美味しい英語』(delicious English)」を、頭の中の理屈としてではなく、<自分自身の人生経験>を通して美味しく味わうことが必要不可欠です。
「講師が発した英語を美味しく味わい、『その美味しさ』(the "deliciousness" your instructor radiantly expresses for the sake of your fruitful learning)を構成する”構成要素”について自分なりにイメージし、その後、自分もそれを手本にして美味しく発してみる」、・・・このプロセスにこそ、エレガント英語習得のための一つの道筋があります。
学習者自身、「英語の美味しさ」を知らずに、英語を美味しく発することは不可能です。まずは、「英語の美味しさ」を知ってください。英語の美味しさを知るには、レッスンにおいて、その都度、講師から「録音の許可」を取り、講師が発する美味しい英語を録音し、レッスン時、そして、次のレッスンまでの間、何度も、講師の英語を”聴いて聴いて聴き込む”経験が必要です。
レッスンを聴き込むことなしに、「自分における”安っぽい”自己顕示欲が先行し、とにかく自分が喋れるようになりたい!」という考え方の下でどのように喋る練習をしても、一生涯、美味しい英語、即ち、エレガント英語を習得することは不可能です。
銀座書斎で与えられる一つひとつのレッスンは、(1)「自分が知らないこと」、(2)「自分にはないもの」を学ぶための絶好の学びの機会です。学習者は、まずはじめに、「自分が知らないこと」を知り、「自分にはないもの」を自分に入れていくことが必要です。このことがわからない学習者は、心を落ち着けて、今再び、「銀座書斎とは一体どのような場所なのか」、考えてみてください。